制度概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供元 | 日鉄鉱業奨学会 |
| 種別 | 給付型(返済不要) |
| 対象 | 指定35校(大学16校・高専19校)の大学3年生・修士1年生・高専4年生 |
| 金額 | 月額120,000円 |
| 返済要否 | 不要 |
※ 掲載金額は調査時点のものです。年度により変更される場合があります。
日鉄鉱業奨学会は1950年創立の奨学事業を起源とする公益財団法人です(2012年に公益財団法人へ移行)。給付奨学金の対象分野は、大学・大学院では鉱物資源開発・地質・鉱床・物理探査・地熱開発等に関する専攻と、機械・電気・土木・化学に関する専攻。高専では機械・電気・土木・化学に関する学科・コースです。指定校(大学16校・高専19校)を通じた学校推薦制で、月額12万円を2年間給付します。
支給額・支給期間
- 月額: 12万円(120,000円)、年額144万円
- 期間: 2年間(採用時の学年から卒業・修了までの最短年数)
- 支給方法: 四半期ごとの前払い(4月・7月・10月・1月に3か月分)
※ 掲載金額は調査時点のものです。年度により変更される場合があります。給付月額は2023年度採用者から6万円→12万円に増額された経緯があります(2024年度事業報告書に記載)。
採用倍率・採用人数
| 項目 | データ |
|---|---|
| 採用人数 | 83名(2025年度採用・給付1年目)。前年の2024年度採用は71名 |
| 応募人数 | 非公表 |
| 倍率 | 非公表 |
| データ出典 | 日鉄鉱業奨学会 2025年度事業報告書 |
このデータについて
2025年度事業報告書(2026年3月31日現在)の給付状況表に、当期中の給付内訳として「2023年度採用の給付奨学生:給付3年目 1名」「2024年度採用の給付奨学生:給付2年目 71名」「2025年度採用の給付奨学生:給付1年目 83名」、合計155名・221,400,000円と記載されています。したがって直近の新規採用は2025年度の83名です。さらに2026年度事業計画書では新規採用人数150名(16大学・大学院80名、19高専70名)と、さらなる拡大が計画されています。累計は当期末までの給付奨学生907名・1,022,400,000円(2026年3月31日現在)で、実績数値の公開度は高い財団です。
なお同報告書には「2024年度より一人当たりの給付月額を60000円から120000円に変更しました」との記載もあり、月額12万円は2024年度からの倍増によるものと確認できます。
推定される競争率
学校推薦制のため、母数は応募者全体ではなく指定35校の推薦候補者層に絞られます。学校ごとの推薦枠数は非公表のため倍率の推定は困難ですが、2026年度の採用枠拡大(2025年度83名→150名計画)により、指定校在籍者にとっては採用可能性が広がる方向にあります。
応募資格・条件
成績要件
奨学規程では「学術優秀、品行方正、心身健康で、学資の支弁が困難と認められたもの」が要件とされています。具体的な成績基準の数値は公表されていません。
所得制限
経済的理由により学資の支弁が困難であることが条件です。出願時に学資負担者(家計支持者)の年収証明書の提出が必要です。具体的な所得基準の金額は公表されていません。
その他の条件
- 指定校(大学16校・高等専門学校19校)に在籍していること
- 対象分野(大学・大学院): 鉱物資源開発・地質・鉱床・物理探査・地熱開発等に関する専攻、および機械・電気・土木・化学に関する専攻
- 対象分野(高専): 機械・電気・土木・化学に関する学科・コース
- 対象学年: 大学3年生、大学院修士課程1年生、高専4年生
- 日本国籍を有する者
- 学校推薦制(指定校の担当部署を経ない応募は受け付けられません)
指定大学(16校)
北海道大学、北見工業大学、室蘭工業大学、秋田大学、東北大学、東京大学、東京科学大学、東京農工大学、東京都立大学、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、京都大学、九州大学、九州工業大学、熊本大学
指定高等専門学校(19校)
苫小牧、八戸、一関、秋田、鶴岡、福島、小山、群馬、木更津、東京、長岡、鈴鹿、津山、呉、阿南、高知、北九州、久留米、大分の各高専
申請方法・スケジュール
- 在籍校の奨学金窓口(学生課等)で募集情報を確認
- 学校の担当部署を通じて応募(3月上旬〜中旬に募集・受付開始)
- 受付終了(5月中旬)
- 採用選考・決定、採否通知(6月中旬〜下旬)
※ 2026年度分の受付は終了しています(例年3月上旬〜5月中旬受付)。
他制度との併用可否
他の奨学金との併用可否について、公式サイト・奨学規程に記載はありません。併用を検討する場合は、在籍校の奨学金窓口または奨学会への確認が必要です。
注意点
- 対象分野が資源系・機械・電気・土木・化学系に限定された制度です。対象外の分野の学生は応募できません
- 学校推薦制のため、個人での直接応募はできません
- 対象学年が大学3年生・修士1年生・高専4年生と限定的です(大学1・2年生からは申請できません)
- 1950年創立で70年以上の歴史があり、鉱業業界と深い関係があります
- 月額12万円は分野限定型の財団奨学金としては高額な部類です
- 採用後は毎学年末に学業成績表の提出義務があります(奨学規程に規定)
出典・公式サイトリンク
出典: 日鉄鉱業奨学会 給付奨学金の制度(2026年7月調べ) 出典: 日鉄鉱業奨学会 奨学生の採用(2026年7月調べ) 出典: 2024年度事業報告書(PDF)(2026年7月調べ) 出典: 2026年度事業計画書(PDF)(2026年7月調べ)
調査ノート
調べたこと
- 給付額(月額12万円・四半期前払い)と給付期間(2年間・最短年数)
- 2023年度採用者からの増額経緯(月額6万円→12万円、事業報告書に記載)
- 採用実績(2025年度83名・2024年度71名)と2026年度の拡大計画(新規150名=大学・大学院80名+高専70名)
- 給付月額の改定(2024年度に60,000円→120,000円へ倍増)
- 累計実績(給付824名・貸与3,526名、2025年3月31日現在)
- 対象分野(大学は資源系+機械・電気・土木・化学、高専は機械・電気・土木・化学系学科)
- 指定校の全一覧(大学16校・高専19校、公式サイトと2026年度事業計画書で確認)
- 応募方法(学校推薦制、3月上旬〜5月中旬受付)と日本国籍要件
- 採用後の義務(毎学年末の学業成績表提出、奨学規程第30条)
- 併用可否の規定が公式資料に存在しないこと(2026年7月に公式サイト・奨学規程全文を確認)
調べてみて気づいたこと
- 月額6万円→12万円への倍増(2024年度)に続き、新規採用も71名→83名→150名計画(2026年度)と、数年で事業規模を一気に拡大している最中の財団です。拡大の理由は公表資料に書かれていないため、ここでは事実として動きだけを記録しますが、要項を1年分だけ見たのでは全く気づけない変化でした
- 2026年度計画の内訳は大学・大学院80名に対して高専70名、指定校数も大学16校に対して高専19校と、高専がほぼ対等の扱いです。月額12万円を高専生が受け取れる制度は当サイトで調べた中で他になく、高専生にとっては見逃せない存在だと感じました
- 併用可否は、公式サイトだけでなく奨学規程の全文まで確認したうえで「記載がない」ことを確かめました。「非公表」と「規定がそもそも存在しない」は別物で、その区別を意識させられた制度です
調べられなかったこと
- 応募者数・採用倍率(採用実績は公表、応募者数は非公表)
- 学校ごとの推薦枠数
- 具体的な成績基準・所得基準の数値
- 学内選考の有無・方法(公式には「各校から推薦された者の中から選考」とのみ記載)
※ 本ページは2026年7月22日に公式一次資料(公式サイト・奨学規程・事業報告書・事業計画書)で全面再検証済みです。